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シルバーウィークを挟んで、ディケンズのデイヴィッド・コパーフィールドを読み終えました。
ディケンズといえばクリスマス・シリーズの中でも特に『クリスマス・カロル』が有名な英国の国民的な作家ですね。
そのディケンズが自らの息子とまで称したお気に入りの作品がこの 『デイヴィッド・コパーフィールド』 なんだそうです。
(日本でたとえるならば、漱石の 『坊ちゃん』 といったところでしょうか。)
モームの『世界の十大小説』 のひとつにあげられている名作だけあって、とても読み応えがありました。
全5巻、総ページ数は2000ページを遥かに超えています。
物語はいたって単純ですが、登場する人物の描写に作者の愛情が注がれていて、読み進むうちにそれら人物とひとつになっている自分を発見します。
とても穏やかなストーリーですが、決して飽きさせない巧みな展開についつい読み進んでしまいます。
序盤には悲しいエピソードも重なってゆくのですが、最後はハッピーエンドで、読み終わった後はすっきりと爽やかな気分になっているのはとても不思議な感触です。
2000ページを読破して、やっと読書のリハビリも達成したかなといったところです。
これからは本格的な読書の秋に突入します。充実した読書生活を送りたいものです。
●デイヴィッド・コパーフィールド(5)
●ディケンズ作、石塚 裕子 訳
●岩波文庫 449ページ
●初版 2002年
失踪していたエミリーがとうとう姿を現した.そんなとき,日増しに衰弱していたドーラが,とうとうあの世へ旅立った.エミリーから託されたハムへの手紙を 持ってヤーマスへ向かったデイヴィッドであったが,折しも嵐が襲いかかり,怒号する大海原に難破船が浮かんでいるとの話を耳にする….
●デイヴィッド・コパーフィールド(4)
●ディケンズ作、石塚 裕子 訳
●岩波文庫 430ページ
●初版 2002年
ドーラの父親が突然の死に見舞われ,ドーラが窮状にあることを知ったデイヴィッド.自分がしっかりしなくては,と安定した生計の資を得るべく速記法の習得 に死に物狂いの奮闘をする.そして,ついに念願だったドーラとの結婚を果たすものの,ドーラは家政能力がまるでなく,デイヴィッドは一抹の不安を覚えるの だった….
●デイヴィッド・コパーフィールド(3)
●ディケンズ作、石塚 裕子 訳
●岩波文庫 452ページ
●初版 2002年
ローマ法博士会で働きはじめたデイヴィッドは,少女のようにあどけなく,愛らしい女性ドーラと出会い,すっかりその虜になってしまう.そして,セーラム学 園時代の旧友トラドルズとの再会を果たしたデイヴィッドは….典型にまで造形された登場人物が入り乱れ,ディケンズならではの作品世界が躍動する.
●デイヴィッド・コパーフィールド(2)
●ディケンズ作、石塚 裕子 訳
●岩波文庫 460ページ
●初版 2002年
つらい境遇に耐えられなくなったデイヴィッドは,唯一血のつながりのある伯母をたよって,その家になんとか辿り着いた.そこで新生活を始めたデイヴィッド は,やさしいアグネスや,こびへつらうユライア・ヒープなどと出会う.そして,スティアフォースやエミリーとも再会を果たすのだった.
●デイヴィッド・コパーフィールド(1)
●ディケンズ作、石塚 裕子 訳
●岩波文庫 446ページ
●初版 2002年
本書は、モームが世界の十大小説の一つに選び、ディケンズ(一八一二‐一八七〇)自身も「自分の全著作の中で、一番気に入っている」と語っている自伝的作品である。個性的な登場人物が多数登場し、ユーモアとペーソスが全篇にわたって満ちあふれている。
9月のソングリストはこんな感じになりました。
オープニングは Tommy Guerrero の Hello Again です。1分5秒のとても短い曲です。
ポイントは5曲目のWynnona Judd の Change the World でしょうか。
クラプトンがカヴァーして有名になりましたが、オリジナルもなかなかいいです。
Matt Costa や Amos Lee はとてもいい雰囲気なので外せません。
ラストは今回も Imagine です。
前回は Jack Johnson がカヴァーしたものでしたが、今回は John Lennon オリジナルの Live です。
アルバムのイメージは、イームズのプライウッド・ラウンジ用チェア LCW(Lounge Chair Wood)です。
1.Hello Again - Tommy Guerrero
2.Cold December - Matt Costa
3.Lucky - Jason Mraz
4.Upside Down - Jack Johnson
5.Change the World - Wynnona Judd
6.'Aint Enough For Me - Anthony David
7.Hope - Jack Johnson
8.Mother Nature's Son - Sheryl Crow
9.All I Got - Newton Faulkner
10.Pass It Around - Donavon Frankenreiter
11.Seen It All Before - Amos Lee
12.The Three Of Us - Ben Harper
13.Farmers - Hayley Sales
14.Diamonds On The Inside - Ben Harper
15.Loose We Now - Abdel Wright
16.The First Cut Is The Deepest - Sheryl Crow
17.Songs We Sing - Matt Costa
18.Won't Let Me Go - Amos Lee
19.Wished You Were Here - Hayley Sales
20.it don't matter - Donavon Frankenreiter
21.Oh Dear - Matt Costa
22.Imagine [Live] - John Lennon
今日、自作PCのパーツがすべて揃いました。
前回作ったのは10年近く前の話で、CPUにインテルのPentiumⅢ 800MHz × 2、Mem 1GB という構成で、今でもなんとか順調に稼動しています。
とはいえ、ディスクやらVGAの故障やらでさんざん苦労はしてきました。
いままで何度も買い換えようと思ったのですがなかなかいいタイミングがありませんでした。
このたび Windows7 が発売されるのを記念して、買い替えを決心しました。
今回選んだパーツの構成は下記のとおりです。インテルからAMDに乗り換えることにしました。
CPU :Phenom II X4 945 Box (Socket AM3)(TDP 95W版)
M/B :GIGABYTE GA-MA785GT-UD3H
Memory :UMAX Cetus TCDDR3-4GB-1333 (PC3-10600-2GBx2)
SSD :SuperTalent SSD UltraDrive M FTM64GX25H
HDD :SEAGETE ST31000528AS (1TB SATA300 7200) x 2
CASE :Antec SOLO BLACK
Power :ZUMAX製 ZU-650B-KA
DVD :I/O DATA DVR-S7200LEB2
Monitor :I-O DATA LCD-MF242XBR
Keyboard :Microsoft Wireless Desktop 3000 (MFC-00029)
FDD :Owltech YD-702DB/N
Case Fan :Antec Tri Cool 92 x 2
OS :Windows Vista Ultimate SP1 (Windows 7 Upgrade)
その他 :2.5inch -> 3.5inch マウントアダプタ(SSD用)
●ゴリオ爺さん(下)
●バルザック 作、高山 鉄男 訳●岩波文庫 262ページ
『ゴリオ爺さん(下)』 を読み終えた。
上巻の最後に企てられたヴォートランの計画は彼の逮捕によって阻まれる。
その計画とは、父に見捨てられたヴィクトリーヌの兄を決闘で殺害し、遺産をヴィクトリーヌのものとすること。
そして、ヴィクトリーヌとラスティニャックを恋仲にして遺産を手に入れることであった。
ヴォートラン逮捕の一件は下巻・第2話の大きな節目に当たると考えられる。
その後、ラスティニャックはゴリオ爺さんの下の娘 デルフィーユ(人妻)と恋仲になり、ゴリオ爺さんとも親子のように親密な仲となる。
ここまで読んできて、当時のフランスの上流階級はどうなってんのよ!という疑問が湧いてきた。
人妻が平然と愛人を作り昼間っから情事にふけり、夜は舞踏会で派手に遊んでも旦那は知らん顔なんだもの。
まあ、そういう時代もあったということで・・・日本でも同じか。
それはさておき。
デルフィーユはその育ちのよさ、頭のよさ、青年特有の純粋な情熱から、社交界に華々しいデビューを果たす。デルフィーユも彼を心から愛し、彼女自身も社交界に受け入れられる幸運に恵まれる。
しかし、ゴリオ爺さんの二人の娘はそろって家庭での金銭トラブルを抱えてしまい、ゴリオ爺さんを困らせる。
もう娘に出してやる金を一銭も持たないゴリオ爺さん、学生の身分で金とは無縁のラスティニャックには彼女達を救う術はない。
娘達が夫から受ける悲惨な仕打ちに抗えないゴリオ爺さんは病に臥してしまう。
愛する二人の娘の姿をついぞ見ることなく、隣人のラスティニャックと彼の友人で医学生のビアンションに看取られて最期を迎えるゴリオ爺さん。
そのゴリオ爺さんが死に際に語る言葉はまさに名言と言えよう。
このゴリオ爺さんの言葉はこの物語のなかでは特に重要で、読むものに共感を呼び起こす。
「わしにはちゃんとわかっておった。子供ってのはどんなものか、死んでみなけりゃわかりゃせんのじゃ。ああ、ウージェーヌさん(ラスティニャックのこと)、結婚なんかするもんじゃない、子供なんか、もつもんじゃないな。子供たちは命を与えてやっても、お返しには死をくれてよこす。この世に命を受けさせてやったのに、このよからこっちを追い出そうとする。・・・」
また、ゴリオ爺さんの姿を見てつぶやくラスティニャックの言葉も心を打つ。
「美しい魂はこの世に長くとどまることができないのだ。実際、偉大な感情が、こせついた、卑小な、そして浅薄な社会などとかかりあいをもてるはずがないではないか」
「神様はきっとおられる。おお、そうだとも。そうして僕らのためによりよい世界を作っておおきになったのだ。でないとすれば、この世界は無意味じゃないか。・・・」
このくだりは、『カラマーゾフの兄弟』でイワンが語る「謀反」とは反対の意味で通ずるものがある。イワンは神の存在はありえないと言った。
【所感】
ゴリオ爺さんの生き様、死に様を見て、子を持つ親として、特に娘を持つ親として、「親とはどうあるべきか」、また、「息子や娘としてどうあるべきか」ということを強く考えさせられた。
娘を持つお父さん必読の書であることは間違いないです。
--- wikipedia ---
ゴリオ爺さん